水分補給を忘れずに!

常に仕事に追われる救急ナースは休憩時間が取りにくく、こまめな水分補給をできない人たちが多くいるといいます。ここでは、そのような方たちのために水分補給の基礎知識とポイントをアドバイスしたいと思います。

人間は体重の60%以上が水分で構成されていると言われています。水分補給を怠ったり、身体を動かして大量の汗をかいたりすると、脱水症状になってしまいます。万が一、脱水症状が深刻化すると、意識障害を起こしたり、命を失ったりすることもあります。そのため、どんなシーンにおいても、適宜水分補給をすることが大切です。

もし仕事が忙しく、休憩を挟む時間がない方は、蓋付きタンブラーやスリムタイプの水筒の持ち歩きをおすすめします。タンブラーや水筒を近くに置いておけば、作業の合間にこまめな水分補給が可能になります。また、職場で昼食や夜食を食べる際に、スープや果物、ゼリーなど、水分を多く含んだものを積極的に摂取するといいでしょう。そうすることで、水分補給の足しにすることができます。

特に、夏場は脱水症状と熱中症にしっかり気をつける必要があります。脱水症状を防ぐためには、水分を摂取することが大事になってきますが、熱中症を防ぐためには、塩分と水分を一緒に摂取することが大事です。スポーツドリンクは、塩分と糖分を同時に取ることができるので、最適です。また、塩タブレットや塩飴などをポケットに忍ばせておくと安心でしょう。

命の危機に瀕した患者さんが運ばれてくる救急の現場では、医療従事者が自分のために時間を割くことができなくなりがちです。
もし、患者さんを救う立場のナースが脱水症状や熱中症で倒れてしまった場合、患者さんのケアに手が回らなくなり、患者さん自身も危機的状況に陥る可能性が出てきてしまいます。そうならないよう、日頃から水分・塩分摂取を意識して、自分の管理を徹底しておきましょう。